雨どいの修理方法・費用は?つなぎ目の補修方法やDIYを解説

家の外には、雨水を流すための「雨どい」が必ず設置されています。

建物を雨水から守る上で重要な部分ですが、素材の劣化や損傷によって、気付かぬうちにうまく機能していないことがあります。

雨どいの修理が必要かどうか確認し、最小限の費用で修理ができるようにしましょう。

雨どいの修理が必要な状態

屋外に設置される雨どいは、台風や大雨などの影響で、気付かぬうちに損傷を受けていることもあります。

雨どいの本来の役割や構造を改めて認識し、自宅の雨どいは修理が必要な状態になっていないか、確認してみましょう。

雨どいの修理が必要な状態

  • 雨どいの役割とは
  • 雨どいはつなぎ目も重要
  • 自宅の雨どいをチェック

雨どいの役割とは

雨どいとは、屋根から流れる雨水を伝わせるための設備です。

雨どいは、次のパーツから構成されています。

雨どいを構成するパーツ

  • 軒樋(のきどい):屋根から軒先(のきさき)へ落ちた雨水を受けとめる部分
  • 集水器:軒樋から縦樋へ雨水が流れるよう、繋いでいる部分
  • 縦樋(たてどい):軒樋で受け止めた雨水を地面に流す部分

雨どいが機能していなければ、水が屋根からそのまま流れ落ちていきます。

屋根の高さから地面に水が流れ落ちると地面に跳ね返り、外壁や土台が濡れていくでしょう。

放っておけば、外壁や土台がそのまま腐食し、住宅を支えきれなくなってしまう可能性があります。

雨どいを設置して雨水を伝わせることで、建物の外壁や土台を雨水による劣化から守ることができます。

雨どいは、あまり日頃から人目につく部分ではありません。

その分、雨漏りやカビなどが発生するまで、機能の異常に気が付きにくいものです。

雨どいは継ぎ目も重要

屋根からの雨水を受けとめる軒樋は、1本の長さが3m60cmほどあり、途中には「継ぎ目」があります。

継ぎ目は雨どいの接続部分にあたり、隙間のできやすい部分でもあります。

隙間のできる原因として、雨どいが熱で膨張してしまったり、積雪や強風などのダメージを受けたりすることが挙げられます。

また、特に原因となるきっかけが無かったとしても、経年劣化で破損してしまうこともあります。

隙間をそのままにしておくと、継ぎ手が外れてしまい、雨どいが機能しなくなってしまうでしょう。

雨どいをチェックするときには、雨どい本体だけでなく、継ぎ目から雨水が漏れていないかも確認します。

隙間を発見したら、補修したい部分の汚れやゴミを取り除き、雨どい用の接着剤・コーキング剤・補修テープなどで補修しましょう。

自宅の雨どいをチェック

自宅の雨どいの状態をチェックする際には、次のようなポイントを意識しましょう。

雨どいのセルフチェックポイント

  • 軒樋・縦樋にヒビ割れはないか(雨の日に水が漏れていないか)
  • 雨どいが熱で歪んでいないか
  • 軒樋が縦樋に向かって下り勾配になっているか
  • 継ぎ目から雨水が漏れていないか
  • 金具がしっかりと固定されているか
  • 縦樋が外壁に固定されているか
  • 雨どいに枯葉やゴミが溜まっていないか
  • 軒樋の下の土がえぐられていないか(軒樋から雨水が溢れていないか)

雨どいの破損や故障を長期間放置したままにすると、外壁に雨水が染み込んでしまったり、軒先にカビが発生してしまったりする恐れがあります。

台風や大雨・大雪の後はもちろん、特段風災がなくても普段から定期的なチェックをしておくことで、劣化が軽く小さいうちに発見できるでしょう。

雨どい修理にかかる費用

雨どい修理には、高額な費用がかかることもあります。

雨どいの種類や、修理内容ごとの費用の目安を認識しておきましょう。

雨どい修理にかかる費用

  • 雨どいの種類
  • 雨どい修理は自分でできる?
  • 雨どい修理にかかる費用

雨どいの種類

雨どいにはいくつかの種類があります。

雨どいに見られる形状

  • 半円型:比較的安価で、最もスタンダードな形状。築20年以上の建物に多く見られる。
  • 角型:流水量が多く、降水量の多い地域でよく見られる。片側がせり上がっているとゲリラ豪雨対策にもなる。
  • 特殊型:比較的高価だが、豪雪地帯などで雪かきしても傷めにくい構造になっている。

また、雨どいに使われる素材にもバリエーションがあります。

素材の名称メリットデメリット価格耐久性見栄え
塩化ビニール軽くて組み立てやすい風雨や紫外線に弱い×
塩化ビニール以外の合成樹脂塩化ビニールより耐久性あり金属よりは弱い
ガルバリウム鋼板サビにくく加工しやすい樹脂よりは高価
アルミニウム継ぎ目・たわみが少ない流通量が少なく高価
ステンレスサビにくく継ぎ目がスムーズ流通量が少なく高価
神社の屋根等に使われるサビると緑青色に
雨どいに使われる素材の比較

そもそも雨どいにどの形状・素材が使われているかによっても、耐久性や見た目などが変わってきます。

雨どいの劣化や破損が生じたタイミングで、流水量の多い角型の雨どいや、ガルバリウム鋼板などの素材へ交換する人も多いでしょう。

火災保険でどれだけ負担が軽くなるか?
お気軽にご相談ください

火災保険に加入しているにもかかわらず、有効に活用できていないお客様が多数いらっしゃいます。

もしかすると修繕が必要な屋根や外壁の費用は火災保険で賄えるかもしれません。お気軽にご相談ください。

雨どい修理はDIYでできる?

下記のような雨どいの状態であれば、自分で対処することも可能です。

自分で修理できるかもしれない雨どいの状態

  • 低い箇所(1階の屋根まで)
  • 掃除で直る、落ち葉やゴミの「詰まり」

1階部分の雨どいに、落ち葉やゴミや詰まったことで発生したトラブルであれば、自分で取り除いて解消することが可能です。

しかし、それ以外の作業は難易度が高く危険も伴うため、業者に対応を依頼しましょう。

特に、2階以上は脚立や命綱を用いた高所作業になりますし、雨どいの排水に関わる部分の修理を失敗すれば、更なる雨漏りや腐食の原因にもなりかねません。

なお、雨どいの修理は自分で部品を交換しても、トータルで1〜2万円ほども変わらないのが正直なところです。

作業中・作業後ともにハイリスクで、トータルコストにも大きな差が出ないのであれば、プロの業者に依頼する方が無難でしょう。

雨どい修理にかかる費用

雨どいにかかる費用の目安は、次の通りです。

修理内容費用の目安
雨どいの掃除1万〜5万円
雨どいの交換・修理(1mあたり)4,000〜6,000円
継ぎ手の補修(1箇所あたり)5,000〜2万円
雨どい全体の交換20万〜70万円
雨どい修理の費用目安

雨どいの修理費用は、1万円前後〜数十万円までと、範囲や箇所によってかなり開きがあります。

また、雨どい全体や高所の補修作業になると、足場の設置が必要になり、費用がさらに高額になる可能性があります。

費用目安はあくまで相場感であると認識しておき、実際には業者へ依頼して見積もりを取ってから判断しましょう

火災保険申請サポートをうまく使って、費用の負担を軽くする手段はこちらから確認できます。

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できるだけ負担を少なく雨どい修理するには

範囲や箇所によっては、高額になることも想定される雨どいの修理費用。

できるだけ自己負担額を少なく修理するためにも、事前にできることを確認しましょう。

できるだけ負担を少なく雨どい修理するには

  • 相見積もりをとる
  • 業者選びに注意する
  • 火災保険を利用する

相見積もりをとる

雨どいの修理を依頼する際には、相見積もりを取るようにしましょう。

雨どいの修理が必要な箇所や範囲によって、修理にかかる費用には開きがあります。

とはいえ、高すぎる法外な費用請求や、安すぎてずさんな修理をされてしまっては、利用者側が損をしてしまうでしょう。

見積もりはいくつかの業者に同時に依頼をし、相見積もりをとるようにします。

詳細な相見積もりを比較することで、相場に合っていて最も信頼できそうな業者が見極めやすくなるかもしれません。

まずは、インターネットで地元の雨どい修理・交換ができる業者から調べてみましょう。

ホームページなどに載っている大まかな修理・交換にかかる費用を参考に、いくつかの業者をピックアップします。

ピックアップした業者に現地調査へ来てもらい、見積もりを依頼します。

各業者には相見積もりをとっていることを伝えておき、できる限り同じ工事内容で見積もりを作ってもらうことで、費用の比較がしやすくなるでしょう。

業者選びに注意する

雨どいの修理・交換をしてくれる業者を選ぶ際には、悪徳業者に注意が必要です。

信頼できる修理業者もいる一方で、工事の質がずさんなせいでまたすぐに修理箇所が破損してしまったり、高額な工事費用で儲けようとする業者もいます。

大切な住まいを守る設備のことだからこそ、残念な思いや危険な目に遭いたくないものです。

悪徳業者に騙されて損をしてしまわないよう、修理を依頼する前に慎重な業者選びが重要です。

相見積もりを依頼しながら、価格やサービス内容、会社の対応やコンプライアンスを意識的にチェックしていきましょう。

火災保険を利用する

雨どいの修理にかかる費用負担を軽減する手段として、火災保険の保険金があります。

加入している火災保険やプランによっても内容に差はありますが、主な火災保険で申請できる条件は以下の通りです。

火災保険申請を利用できる条件

  • 自然災害による破損である
  • 20万円以上の修理費用がかかる
  • 破損が生じてから3年以内である

自然災害による破損であること

火災保険で修理できるのは原則として自然災害による破損のみです。

自然災害には、台風といった強風による「風災」、雪による「雪災」、雹による「雹災」などがあります。

なお、地震や津波による破損は地震保険の領域のため火災保険では補償できません。

ただし、火災保険の契約内容によっては「車の追突」や「盗難」といった人災にも対応しています。

ご自宅の火災保険の契約内容を確認してみましょう。

20万円以上の修理金額であること

修理金額が20万円を下回る場合は基本的に火災保険での補償が受けられません。

ただし、契約によっては20万円以下でも補償が受けられることがあります。

その場合、一定額までは自己負担を行い、それ以上の修理金額は火災保険でまかなえるといった契約内容になっていることが多いでしょう。

ご自宅の火災保険の契約金額がどのようなシステムになっているかを必ず確認してください。

破損から3年以内の申請であること

雨樋が破損してから3年以内に申請しなければ火災保険で補償できません。

この項目には例外がありませんので、必ず破損から3年以内に火災保険の申請をしてください。

雨樋がいつ破損したかわからないケースも多いでしょう。

そういった場合は業者に相談すれば時期を見極めてくれることがあるため、保険の申請をする前にぜひご相談ください。

火災保険では、過去3年以内の火災や自然災害・事故などによる被害で、経年劣化でないものが補償の対象です。

火災保険の保険金を受け取るには、火災保険申請の手続きが必要です。

申請には、被害報告の連絡や書類の提出など、多岐に渡る手続きがあり、時間と労力を要します。

申請の過程にて、保険会社や保険の鑑定士による審査が行われます。

審査の過程で、補償の対象としての条件にそぐわないとみなされれば、もちろん保険金を受け取ることはできません。

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手続きの負担を軽くしながら、保険の審査に通りやすくするためには、火災保険申請サポートをうまく活用することがポイントになってきます。

火災保険申請については、こちらのリンクから詳細を確認できます。

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まとめ

雨どいは、建物を雨水から守る上で重要な設備であるにもかかわらず、劣化や破損に気が付きにくい部分です。

定期的なチェックやこまめな修理によって正常に保たれやすく、長い期間に渡って使用できるようになります。

自宅の雨どいの状態を確認した上で、最小限の費用負担で修理ができるよう、火災保険申請をうまく使いこなしましょう。

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